児玉洋平ごあいさつ
2005-2009年版
※2010年1月版はコチラ
はじめまして。
『あさかめ』は、児玉洋平とヒザイミズキの二人からなるお芝居のユニットです。
作、演出、役者の児玉と、プロデューサー、役者のヒザイというのが大まかな役割分担です。
児玉とヒザイは、大学の頃から一緒に芝居をやるようになり、卒業後、他のメンバーとともに『素パンク団』という劇団で活動していました。
しばらく別々にお芝居をやってきて、二回ほど二人芝居をやったあと、もう少しいろいろな人と一緒にお芝居を作りたいということで始めたのが『あさかめ』です。
僕たちがやろうとしていることは、「会話」です。
僕らは日常、たくさんの「会話」をします。人と意思をやりとりするのに、とても便利で、とても重要な「会話」。
それなのに、なんだか伝わらないなあと思うことが多いです。相手の言ってることもよくわからない。自分が言ってることもよくわからない。
それでも僕らは「会話」をやめません。
なぜ伝わらないのだろう?必死に考えます。言い方を変えてみたらいいのじゃないか。試みます。やはり伝わらない。どこがおかしいのだろう。もしかしたら、僕の考えていることがおかしいのかもしれない。混乱します。でも相手の言うことだってわからない。だいたいこちらにわかるように話してくれてるのかしら。もしかしたら、相手の考えていることがおかしいのかもしれない。紛糾します。
結局、「会話」の持つ能力には限界があるのです。「会話」で何もかもが伝わるわけではない。ただそれだけのことかもしれません。
それでも僕らは「会話」をやめません。
いろいろなことを話します。気軽に話します。常に何かを伝えようとして。たまには相手と通じていないことを無視することもあります。
そうやって、伝えようとしたり、伝えることをしなかったり。通じていたり、まるっきり頓珍漢であったり。
そして、偶然相手と思いが通じ合ったり。
大雑把に言うと、僕らがやろうとしているのはそういうことです。
ちなみに、というかなんとなく『あさかめ』という名前の説明をしますと、「かめ」というのは、皆さんお分かりだと思いますが、「亀」のことです。なぜ「亀」なのかといえば、僕が亀が好きだからです。好きだからって名前にする必要はないわけですが、まあそんなことは置いておいて、なぜ亀が好きなのかと申しますと、なんとなくです。いや、亀を飼っていたことはあります。フローリングの部屋に放すとカサカサと音を立てて進みます。滑りやすいのかあまりうまく歩くことはできませんが、一生懸命足を動かします。ある日、いつものようにフローリングの部屋に放し飼いにしていたら、行方不明になりました。それ以来その亀の姿を見た者はいません。亀が行方不明になるという話をよく耳にするような気がします。そういうタイプの動物なんでしょうか?
じゃあ一方「あさ」のほうはなんなんだということになってきますが、「あさ」は特に何でもありません。いや本当は意味があったんですけど、考えていくうちに本来の言葉から少しずつ離れていって「かめ」に比べてそれほどインパクトが強くなくなって来てしまって、今ではもう何でもいいや、という投げ遣りな気持ちになってしまっているということなんです。だからもう「朝」でも「麻」でも「浅」でも何でもいいです。
いまさらですが、自己紹介をしてみました。
亀は意外に足が速いです。あと、池の中なんかをすいすい泳いでいる姿は、とてもスマートで格好いい。のたのたと地面を歩いているときの顔も見ていて飽きません。だから『あさかめ』ってことです。
よろしくどうぞ。
2005年8月
TOPに戻る→■
***** Copyright c 2005-2006 asakame. All rights
reserved. *****