「3か4」<骨> 舞台写真

※本公演の舞台写真は、素人が素人デジカメで、お客様の邪魔にならないようびくびくしながら撮ったものであり、とても公にお見せできる品質ではありません。
が、少しでも公演の雰囲気等、察していただければと思い、掲載させていただきました。
見苦しい写真が多いですが、ご了承ください。



CAST:
タカカゲ 金子岳憲(ハイバイ)
ヒカリ ヒザイミズキ
マチダ 児玉洋平
3月のある日曜日。
もくもくと部屋の掃除をするカップル。

 左:タカカゲ(金子岳憲)
 右:ヒカリ(ヒザイミズキ)

ヒカリの家に転がり込んできて、もう何年も一緒に暮らしているタカカゲ。

この家には2つのルールがある。
毎週日曜に2人で掃除をすることと、
違う部屋に行くときは行き先を告げていくこと。

タカカゲの幼馴染「岡本」の思い出話と、たまに繰り返される緊張感の無い別れ話。
次の日曜日。

ヒカリの家になぜか泊まっている男。
左:マチダ(児玉洋平) 

一宿一飯の恩を返すため、タカカゲの代わりに部屋の掃除を手伝う。 
ふいに、胸を押さえるマチダ。

「時々、胸の骨が痛むんです。」

■■
どうやら彼女に家を追い出されたらしく、帰る様子のないマチダ。
奇妙な3人暮らしが始まる。

マチダが掃除を手伝うのをいいことに、ほとんど掃除をしなくなるタカカゲ。
たまに破られる、2人のルール。
それが気に入らないヒカリ。





「全校集会でさ、校長の話超長くてさ、聞いてらんないのね、でさ、前の奴にちょっかいかけたりすんの。
で、コラーって、怒られんの、体育っぽい先生に。」
「ジャージのな」
「そうそう。 そんな感じかな、って。マッチンの、胸の骨、動いてるのが」


「ヒカリちゃんをみて、その時の音を、思い出した」

ふいに泣き出すヒカリ。
「それは、あたしじゃない」
「うん」
「あたしはそんな音しないし」

数週間後。
日曜の夜。
■■
まだ帰らないマチダ。全校集会の思い出。
必ず貧血で倒れる女の子の話。

「その子が崩れ落ちるとき、どっかの骨かなんかが床にあたって
『コツン…』って音がね、抜けるんだよね。講堂の天井に。」



そこに、彼女と会って話してきたマチダが帰ってくる。

「聞いてよマッチン、おかしいんだよピカリンが。
超掃除にこだわってんの。くだんねえよなたかが掃除だぜ?」
「いいからとりあえず今川焼き食べろ」
■■
一週間後。

一人で掃除をするヒカリ。
仕事から帰ってくるタカカゲ。

「毎週日曜は2人で掃除しようって約束したよね?」
「ごめんね。でも仕方ないじゃない、仕事なんだから。」

最近ヒカリの締め付けがきつい、というタカカゲ。
言い争う2人。


タカカゲの携帯にメール。

「岡本が、死んだっていう、メールがきた。」
岡本の、お姉さんが、携帯調べてメールくれたんだって。
今日通夜で明日葬式だから、良かったら来てくれって。

黙って今川焼きを食べるタカカゲ。
ふいに立ち上がってヒカリのもとへ。

「な。行こう」
「・・・うん。いいけど・・。」

ホテルに行こうとする2人。
「何それ。友達死んでんだよ?」
「マッチンには関係ねえの。俺とヒカリはそういう2人なの」

「誰だお前!お前!失せろおら!」
急に暴れだすヒカリ。
「何でも言うこと聞くから捕まえないでくださいおねがいします」

部屋を飛び出していくヒカリ。取り残されるタカカゲとマチダ。


ぽつりぽつりと話すタカカゲ。
岡本の葬式の話。

岡本の骨が並んでるの見てたら、
昔全校集会で前へならえって整列してたの思い出して。
今俺も骨でさ、カサカサ音立ててさ、
前の奴にちょっかいかけたりして

「俺、辺りきょろきょろ見回してたんだけど、
その行列のなかに、もしかしてお前、いた?」
■■
一週間後。

掃除をする2人。マチダの姿はない。


「・・・いねえなあ」
「そっか」


床にどさっと倒れてみるヒカリ。
頭をなでてやるタカカゲ。

「音、抜けた?コツンって」
「どうだろ。天井低いからな」
おしまい。

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